フランスの専用品種栽培で山梨のワイン製造をリード
「食」との結びつきを第一に
大正六年(1917)、創業者・今井精三によって甲府の地に誕生したサドヤ。
山梨におけるワイン造りの先駆け的立場から、早くにそのブランドを確立しました。ワインを買う上で「分からなかったら、とりあえずサドヤの包みを持って行け」という言葉が地元にあったほどで、昭和15年(1940)には宮内庁へ納入を開始していることからもそのブランド力の高さがうかがえます。
また、同地におけるワイン製造もリード。「日本で栽培したぶどうで世界品質のワインを」との思いから、フランスのワイン専用品種の栽培を他に先駆けて着手しました。
フランスのワイン造りを参考に始まった背景もあり、「食」との結びつきを第一に考えられた銘柄がサドヤでは作られています。
そんなサドヤの代表的なワインは、「シャトーブリヤン 赤」「オルロージュ 赤」「オリウエ 甲州シュール・リー」の3銘柄。
「シャトーブリヤン 赤」は、1992年に収穫したサドヤ農場産カベルネソーヴィニョン種が使用された1本。豊かなコクとバランスの取れたタンニンがしっかり感じられる味わいが特徴で、ビーフシチューや牛すき焼きなど味の濃い肉料理と相性抜群です。
「オルロージュ 赤」は、サドヤで唯一「山梨県産マスカット・ベーリーA」を主原料にしたワイン。そこにサドヤ伝統のカベルネ・ソーヴィニヨンが巧みに組み合わされたことで、爽やかでありながらもしっかりと感じるタンニンによって味全体が引き締まった印象を受ける1本になっています。こちらは肉料理だけでなく、醤油やみりんを使用した煮物や煮魚などにもおすすめです。
最後に「オリウエ 甲州シュール・リー」は、サドヤでは初めて甲州種のみを使って造られた白ワインです。フレッシュな辛口が和食を美味しく引き立てます。
8年前に業態を一新
ワインと食事、土地の魅力を総合的に提供できるワイナリーへ
また創業以来ワイン一筋だったサドヤは、平成25年(2013)に地元甲府の老舗ホテル「古名屋」グループの傘下に入り業態を一新。同年、ワイナリー内に婚礼施設「サドヤ シャトー ド プロヴァンス」とレストラン「レアル・ドール」を開設し、ワインと食事、そして土地がもたらす最高のシチュエーションを総合的に提供できるワイナリーへと生まれ変わりました。
さらにサドヤの特徴として挙げられるのが、ワイナリーがJR甲府駅から徒歩5分という好立地にあること。山梨を訪れた際には、観光の思い出作りにチョイスしやすいワイナリーとなっています。